2020年11月23日月曜日

丹沢山を登る

 先日神奈川県にある丹沢山に登りました.丹沢山地は東京からのアクセスがよいのが魅力的ですね.今回はオーソドックスに大倉から塔ノ岳を経由するルートを選びました.大倉までは小田急電鉄小田原線の渋沢駅からバスで15分程度です.小田急電鉄に乗っていると動きやすい服装で大きめのリュックを持った方が停車するたびに乗ってきました.まさかと思いましたがそのまさかで渋沢駅で一斉に下車しバス停には長蛇の列ができていました.3連休とはいえあまりの人の多さにびっくりしました.バス待ちで登山口到着が遅れることも覚悟しましたが,臨時便が出ていたこともあり予定通り到着することができました.バス停から15分程歩いて登山口にたどり着きました.時刻は午前8時.いざ出発です.

 入山後は比較的ゆるやかな道が続きます.樹木の背が高く,薄暗い空間を突き進むことになります.30~40分ほど歩くと分岐点に差し掛かりました.ほとんどの人は右側を選択していましたが,横にある大観望の文字に惹かれて左に行くことを選択しました.人があまり通らないからか落ち葉が少し多いのは気になりましたが,特に危険な場所や注意すべき箇所はなかったように思えます.また地図を見る限り大幅に遠回りということもなさそうです.

 大観望からは相模湾方面を一望することができました.天気がよければ房総半島や三宅島も見えるようです.時間と体力に余裕があれば少しだけ遠回りして立ち寄ることをおすすめします.人も少ないのでゆっくり景色を堪能することができます.大観望からキャンプ場を経由して再び本線と合流します.キャンプ場にたくさんテントが張ってあって驚きました.11月下旬でのキャンプ泊はなかなかに寒そうです.

 大観望からは少しだけ急なところもありましたが,基本的には緩やかな山道が続きます.登山口から2時間15分,花立山荘に到着しました.花立山荘ではうどんや豚汁など軽食を食べることができます.花立山荘まで売店や山荘が一箇所ずつあり,休憩スポットも充実しています.土日に登るならば,体力に自信のない方は荷物を軽くするためにたくさんの水分を持ち歩かずに山荘で水分をその都度購入していくという戦術もありかもしれません.

 花立山荘はとても見晴らしがよく伊豆半島まではっきり見ることができました.天気がよければ富士山も見えるそうです.大観望のときより少し雲が厚くなってきたな,と思いながらいよいよ塔ヶ岳へと向かいます.
 登山口から3時間,塔ヶ岳に到着しました.雲が出てきたせいか花立山荘からぐっと気温が低下したように感じました.風もすごく強かったです.身体も冷えてきたので休憩もそこそこに丹沢山に向かおうとして衝撃を受けました.看板には丹沢山まで2.6kmと書いてあるではありませんか.丹沢山と塔ヶ岳は標高差100m程度しかありません.私は勝手にもう数百m,長くて1km程度歩くだけと早合点していました.塔ヶ岳までたどり着けば丹沢山はボーナスステージのようなものだ,と.しかし塔ヶ岳到着時点では目標の丹沢山までまだ4分の3程度まで進んだに過ぎなかったのです.
塔ヶ岳から丹沢山の間もよく道が整備されていました.道の材料をどこから持ってきたのかわかりませんが,よく作ったなあと思います.菊池寛さんの「恩讐の彼方に」を思い出しながら進むと,いよいよ天候が悪化してきました.強烈な風を受けて雲が山をなめるように上っていきます.地理の授業で習った湿った空気が山にあたって雲になる,というのがわかった気がしました.
 山頂から3時間45分,丹沢山に登頂することができました.山頂は一面真っ白で気温はとても低く,写真だけ撮ってそそくさと離れてしまいました.天候の良い日を狙ってもう一度訪れたいなと思います.
 丹沢山から塔ヶ岳に戻る途中に疲労からかふくらはぎと太ももの裏に張りを感じ始め,最後の方は膝が笑ってしまい大変でした.中高年の方に次から次へと抜かされてしまい悔しかったです.日頃の運動不足を痛感しました.途中何度も休憩をはさみながら午後3時30分,無事バス停に戻ることができました.バス停に着いたときには疲労困憊,バスを立って待っているのも辛いぐらいでした.そしてこのブログを書いている現在,激しい筋肉痛に襲われています...
 私は丹沢山まで往復7時間30分でしたが,これは比較的早いようで目安としては8時間半のようです.今の時期は日没が早いため,丹沢山まで日帰りで往復を目指す方は少しでも早く登り始めることをおすすめいたします.このブログを見て丹沢山に行こうと思われる方が増えたら幸いです.

2020年11月21日土曜日

イトーキの業績分析

   日経平均がとても上がってきていますね.つい先日26,000円を突破しました.これはバブル後の1991年以来だそうです.株価が上昇したことで予算の少ない人には買いにくくなってきました.しかし,まだまだ安く買いやすい株もあります.そのひとつが事務用品・各種設備を扱うイトーキです.一般消費者向けの商品としてはオフィスチェアがあげられます.イトーキの株価は2020年11月19日の終値が330円です.単元株式は100なので33,000円から投資することができます.配当は13円であり,利回り約4%と高いのも魅力的です.それではイトーキの分析をしていきましょう.まずは株価です.

                                            イトーキの株価の推移

                           TradingViewを用いて作成)

   株価は2017年終わり頃900円程度でしたが,そこからずるずると下がってきています.2019年8月ごろから回復基調にあったものの,新型コロナウイルスの流行を契機にずどんと下落し今なおその状態が続いています.なぜ2017年頃からイトーキの株価は下がっているのでしょうか.決算書や有価証券取引所などを参考に考察していきたいと思います.

<売上高と純利益>
 まずは売上高と純利益です.下にイトーキの売上高と純利益の推移を示します.なお2020年度の値は会社発表の予測値を用いています.売上高に関しては今年度こそ新型コロナウイルスの影響のため前年比4.2%減となっていますが,2011年度以降2019年度まで比較的順調に上昇していたことがわかります.一方,純利益は売上高が順調に上昇しているにも関わらず2015年度をピークに大きく減少しています.自己資本利益率(ROE)は一桁%台であり,売上が上がっているものの利益が伸びていないのが株価低迷の原因だと考えられます.では,なぜイトーキの純利益は減少しているのでしょうか.



イトーキの売上高と純利益の推移

<販売費および一般管理費の増大>
 下に売上総利益と販売費および一般管理費と推移を示します.売上総利益は売上高の上昇と連動して順調に伸びているように見えます.売上原価が増大したということはなさそうです.気になるのが2016年度以降の急激な販売費および一般管理費の増大です.売上総利益の増大を大きく上回るペースで増えています.これが純利益の減少の大きな理由と言えそうです.



販売費および一般管理費の内訳は?

 2017年度の決算説明会の資料によると物流費や人件費の増加を販売管理費の増加の原因として挙げています.有価証券報告書によると2019年度の販売費および一般管理費は407.76億円です.そのうち従業員の給与や賞与が約170億円で,2016年度の約150億円と比べて20億円増加しています.従業員の給与と研究開発費以外の販売管理費の残り200億円に関しては内訳の記載がありませんが,ここに物流費やオフィスの賃料などが含まれており,物流費の増加によって販管費が増大している可能性があります.また,2018年秋に東京の日本橋に新本社オフィスを設置していますが,これによって賃料が増加している可能性もあります.

<まとめ>
 今回はイトーキの業績分析を行いました.売上高は増加しているものの販売費および一般管理費の増大によって利益率が減少しているため株価が低迷していることがわかりました.新型コロナウイルスの流行によりテレワークを採用する企業が増え今後の業績は不透明ですが,2020年度の売上高予想を見る限りは劇的に減少するわけではなさそうです.販売管理費をうまく抑制すれば増益となり株価上昇の可能性もあるのではと感じました.今後に注目していきたいと思います.

丹沢山を登る

 先日神奈川県にある丹沢山に登りました.丹沢山地は東京からのアクセスがよいのが魅力的ですね.今回はオーソドックスに大倉から塔ノ岳を経由するルートを選びました.大倉までは 小田急電鉄小田原線の 渋沢駅からバスで15分程度です.小田急電鉄に乗っていると動きやすい服装で大きめのリュック...