先日神奈川県にある丹沢山に登りました.丹沢山地は東京からのアクセスがよいのが魅力的ですね.今回はオーソドックスに大倉から塔ノ岳を経由するルートを選びました.大倉までは小田急電鉄小田原線の渋沢駅からバスで15分程度です.小田急電鉄に乗っていると動きやすい服装で大きめのリュックを持った方が停車するたびに乗ってきました.まさかと思いましたがそのまさかで渋沢駅で一斉に下車しバス停には長蛇の列ができていました.3連休とはいえあまりの人の多さにびっくりしました.バス待ちで登山口到着が遅れることも覚悟しましたが,臨時便が出ていたこともあり予定通り到着することができました.バス停から15分程歩いて登山口にたどり着きました.時刻は午前8時.いざ出発です.
入山後は比較的ゆるやかな道が続きます.樹木の背が高く,薄暗い空間を突き進むことになります.30~40分ほど歩くと分岐点に差し掛かりました.ほとんどの人は右側を選択していましたが,横にある大観望の文字に惹かれて左に行くことを選択しました.人があまり通らないからか落ち葉が少し多いのは気になりましたが,特に危険な場所や注意すべき箇所はなかったように思えます.また地図を見る限り大幅に遠回りということもなさそうです.
大観望からは相模湾方面を一望することができました.天気がよければ房総半島や三宅島も見えるようです.時間と体力に余裕があれば少しだけ遠回りして立ち寄ることをおすすめします.人も少ないのでゆっくり景色を堪能することができます.大観望からキャンプ場を経由して再び本線と合流します.キャンプ場にたくさんテントが張ってあって驚きました.11月下旬でのキャンプ泊はなかなかに寒そうです.
大観望からは少しだけ急なところもありましたが,基本的には緩やかな山道が続きます.登山口から2時間15分,花立山荘に到着しました.花立山荘ではうどんや豚汁など軽食を食べることができます.花立山荘まで売店や山荘が一箇所ずつあり,休憩スポットも充実しています.土日に登るならば,体力に自信のない方は荷物を軽くするためにたくさんの水分を持ち歩かずに山荘で水分をその都度購入していくという戦術もありかもしれません.
花立山荘はとても見晴らしがよく伊豆半島まではっきり見ることができました.天気がよければ富士山も見えるそうです.大観望のときより少し雲が厚くなってきたな,と思いながらいよいよ塔ヶ岳へと向かいます.
登山口から3時間,塔ヶ岳に到着しました.雲が出てきたせいか花立山荘からぐっと気温が低下したように感じました.風もすごく強かったです.身体も冷えてきたので休憩もそこそこに丹沢山に向かおうとして衝撃を受けました.看板には丹沢山まで2.6kmと書いてあるではありませんか.丹沢山と塔ヶ岳は標高差100m程度しかありません.私は勝手にもう数百m,長くて1km程度歩くだけと早合点していました.塔ヶ岳までたどり着けば丹沢山はボーナスステージのようなものだ,と.しかし塔ヶ岳到着時点では目標の丹沢山までまだ4分の3程度まで進んだに過ぎなかったのです.
塔ヶ岳から丹沢山の間もよく道が整備されていました.道の材料をどこから持ってきたのかわかりませんが,よく作ったなあと思います.菊池寛さんの「恩讐の彼方に」を思い出しながら進むと,いよいよ天候が悪化してきました.強烈な風を受けて雲が山をなめるように上っていきます.地理の授業で習った湿った空気が山にあたって雲になる,というのがわかった気がしました.
山頂から3時間45分,丹沢山に登頂することができました.山頂は一面真っ白で気温はとても低く,写真だけ撮ってそそくさと離れてしまいました.天候の良い日を狙ってもう一度訪れたいなと思います.
丹沢山から塔ヶ岳に戻る途中に疲労からかふくらはぎと太ももの裏に張りを感じ始め,最後の方は膝が笑ってしまい大変でした.中高年の方に次から次へと抜かされてしまい悔しかったです.日頃の運動不足を痛感しました.途中何度も休憩をはさみながら午後3時30分,無事バス停に戻ることができました.バス停に着いたときには疲労困憊,バスを立って待っているのも辛いぐらいでした.そしてこのブログを書いている現在,激しい筋肉痛に襲われています...
私は丹沢山まで往復7時間30分でしたが,これは比較的早いようで目安としては8時間半のようです.今の時期は日没が早いため,丹沢山まで日帰りで往復を目指す方は少しでも早く登り始めることをおすすめいたします.このブログを見て丹沢山に行こうと思われる方が増えたら幸いです.
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