京都市内を当てもなくぶらぶらしていると、なにやら大きいモニュメントが。近づいてみると、名和長年公の戦没遺跡でした。名和長年は南北朝時代の武将です。「名和長年」という名前を久しぶりに見ました。そしてたちまち小学校時代にタイムスリップして懐かしい気持ちになりました。
私は小学生のとき歴史に強い興味を持ちました。荒俣宏さんの「21世紀こども人物館」を隅から隅まで読みました。今でもこの本は家にあるのですが、手垢で真っ黒です。歴史のなかでも男の子らしく(?)戦いのある時代が好きでした。一番好きなのが戦国時代で、その次に好きだったのが名和長年が活躍した鎌倉時代末期から室町幕府成立までの時代でした。この時代に興味を持ったきっかけが「太平記」です。ただし「太平記」といっても、小学生でもわかるように平易な文章に書き直したものだったと思います。名和長年は隠岐から脱出した後醍醐天皇と合流し、鎌倉幕府を滅ぼす原動力となりました。その後、後醍醐天皇の政治(建武の新政)では役人を務め、足利尊氏が後醍醐天皇のもとを離れると楠木正成や新田義貞と協力して尊氏と戦いますが、1336年にこの地で討ち死にしたようです。
「平家物語」では平氏は政権奪取後おごりたかぶっていた存在として描かれているので、源氏にやられてもしょうがないかなと思っていました。しかし、「太平記」において後醍醐天皇とその周りの公家はともかく、名和長年ら政権側の武将たちは隆盛を誇るような記述はなく役人として忠実に働いていたイメージです(小学生の頃の記憶なので間違っているかもしれません)。尊氏の勢力が徐々に強大になっていくのを感じて南朝方の武将を応援しながら「太平記」を読んでいましたが、私の応援むなしく名和長年や新田義貞、楠木正成は敗戦し死んでいくことになります。それらの場面では子供ながら非常にもの悲しい気持ちになったことを記念碑を見てしみじみと思い出しました。
「太平記」、もう一度読んでみようかな。
2020年9月14日月曜日
名和長年公の戦没遺跡
2020年9月12日土曜日
双ヶ丘から仁和寺を眺める
先日仁和寺に行ってきました。仁和寺は去年の秋に将棋の竜王戦が行われてからずっと行きたいと思っていた場所でした。御殿に入ると竜王戦で使われた将棋盤や対局者の揮毫した扇子などの展示がありました。一将棋ファンとしてとても嬉しくなりました。残念ながらポスターが反射して上手に撮れていませんが・・・。
御殿から眺める庭園は強烈な日差しを浴びて緑、青、白のコントラストが見事でした。仁和寺と言えば春の御室桜が有名ですが、夏に訪問するのもいいと思います。近代的な建物は見えず、市内の喧噪も聞こえないため平安時代にタイムスリップしたかのような気持ちになることができました。また仁和寺を訪問された際は是非霊宝館にも訪れていただきたいです。虫眼鏡がないと読めないほど細かい文字で紙面にびっしりと書き込まれたお経や豊富なイラストが描かれている百科事典(?)のような書物など、仏像やお経に詳しくない私でも視覚的にとても楽しむことができました。
仁和寺の訪問後、まだ少し時間があったので双ヶ丘(ならびがおか)に行ってみることにしました。双ヶ丘は徒然草の作者である兼好法師が晩年を過ごした地とされています。双ヶ丘の東側には兼好法師の家があったことを示す石碑がたっています。双ヶ丘には一の丘から三の丘まであります。一の丘からは仁和寺と太秦方面の景色を眺めることができます。二の丘は京都タワー方面の景色が素晴らしいです。一の丘と二の丘の間にある「とおみのひろば」からは比叡山や大文字山まで見ることができるそうですが、この日はもやがかかっていて見ることができませんでした。毎日犬の散歩がてら一の丘に登っているおじさんによると、新型コロナウイルスが流行する前はよく外国人旅行者の方がいらっしゃっていたようです。そして、景色を眺めながらいつまでもゆっくりと会話しながら楽しんでいたそうです。
「それが旅行ってもんだよな」
おじさんの言葉が心に刺さりました。もし私が外国からきた旅行者だったらついつい金閣寺や清水寺など有名な観光スポットをできる限り多く巡ることばかり考えてしまいそうです。しかし、観光スポットとしては見向きもされないようなこの場所で会話を楽しみながらゆったりと過ごす。なんて素敵な時間の使い方だろうと思いました。まもなく京都を離れる私はさながら旅行者のような存在です。京都で過ごす残りわずかな日々を存分に楽しもうと思いました。
双ヶ丘、京都通の方でも足を運んだことがある人はなかなかいないのではないでしょうか。是非是非行ってみてください。
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