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2020年9月16日水曜日

将棋の振り返り(向かい飛車 vs 飯島流引き角戦法)

 将棋の振り返りをしていきます。今回は対飯島流引き角戦法です。飯島流引き角戦法は飯島栄治七段(段位は2020年9月現在)が編み出した戦法で、飯島七段はこの戦法で升田幸三賞を受賞されています。私は大学生になって将棋熱が再燃し現在に至っていますが、私の将棋熱に火をつけた友人のエース戦法がこの飯島流引き角戦法でした。角道を開けてくれないので私の得意な△3三角型角交換四間飛車が使えないため、最も苦手意識のある戦法かもしれません。それでは棋譜を振り返っていきましょう。私が先手番です。
 得意の角交換四間飛車に持ち込もうと角道を開けたまま駒組みを進めました。なかなか相手が角道開けてこないなと思っていたら△5三角でようやく飯島流引き角戦法だと気づきました。久しくやられていなかったので気づくのが遅れてしまいました。とりあえず向かい飛車に振り直して25手目で▲5五歩と仕掛けていきました。相手の右銀が前にくる前に一歩持っておこうという魂胆です。

 相手の銀が進出してくると相手の攻めが当たってきそうで少し怖かったですが、左桂が活用しやすいように角は6六に引きました(図3)。その後お互い攻めの銀を4段目まで進出させて、4筋の歩をつきあったのが図4です。▲4六歩に対しては△8五歩としてくるかなと思っていました。△4四歩も普通の一手ですが、▲4五歩から仕掛けることができるようになったので少しありがたく感じました。


 図4から思い切って飛車を4筋に転回し△7三桂に対して▲4五歩といきました。実戦では△同歩同銀と進行しましたが、▲4五歩に対して△8五歩から△8六歩の攻めのほうが厳しく、これは無理筋だったようです(参考図1)。参考図1から▲8六同歩△同飛▲7七桂△8九飛成▲5八金と進んだのが参考図2です。これは龍ができて後手よしです。ただし、ここで△9九龍と香車を取っていると▲6五桂の反撃があります。参考図2の場面は少しだけ後手がいい、という程度でまだまだ難解な局面のようです。


 図4から4筋の歩を交換したあと後手は△5五銀と指してきました(図5)。ここでおとなしく▲8八角とするか▲5四銀と激しくいくかでとても迷いました。悩みに悩んでここまで積極的にきたのだからと▲5四銀といきました。検討の結果、どちらでもよかったようです。図5から▲5四銀△6六銀▲同歩△3五角▲5三歩△同金▲同歩成△同角と進んで図6です。角金交換で後手駒得ですが、手番を握っていることとこちらの方が飛車がよくはたらいていることから少しだけいいんじゃないかなと思っていました。


 図6から激しい攻め合いになって図7です。▲5三歩成に対して後手が△7九飛としてきたところです。王様の囲いは先手のほうが固く、こちらが手番ということでかなり優勢になったと思っていました。しかし効果的な攻め方がわかりませんでした。図7から▲4三歩△同歩▲4二金△同金▲同と△同飛▲5三角と精算して飛車を取りに行きましたが△3一金(図8)とがっちり受けられると攻めが続きません。「3枚の攻めは切れる」といいますが、まさにその通りですね。これで再び互角に戻ってしまいました。


 図7から▲4三歩△同歩のあと▲4二金に代えて▲5二銀(参考図3)だと次の▲4三とが厳しく優勢だったようです。△3四銀と受けられても露骨に▲4二金(参考図4)としておけば攻めが途切れずに有利です。実戦では図8から攻めが途切れてしまい、そこから泥沼の戦いになっていきました。的確な攻めができるように頑張りたいと思います。

嬉野流 vs 向かい飛車△3二金型

2020年9月13日日曜日

将棋の振り返り(嬉野流 vs 向かい飛車△3二金型)

  将棋の振り返りをしていきたいと思います。今回は対嬉野流です。嬉野流は奇襲戦法の一種という認識でしたが、アマチュア間ではすっかり市民権を得ましたね。プロ棋士の採用はほとんどありませんが、最近牧野光則五段が王将戦予選、対西川六段戦で使っています。
 私は嬉野流に対しては△3二金型(今回は先手なので▲7八金)の向かい飛車で対抗するようにしています。△3二金型の向かい飛車にしておけば少なくとも作戦負けをすることはないというイメージです。では振り返りをしていきましょう。
 ほとんど定跡通りの進行から▲6五歩と突いて銀を退却させたあと(図1)、手が広く迷いました。本譜は「位を取ったら位の確保」で▲6六銀を選択しました(図2)。ほかにも▲5七角や▲4六歩、銀冠を目指す▲2六歩などが候補にありました。どの手を選択しても一局だったようです。

図2から飛車を5筋に振り直し揺さぶりをかけていきました。後手が△5二飛車としてきたのを見て元気よく▲8五桂と跳ね出しました(図3)。銀当たりになっているうえに一歩得をして先手十分です。ただし、そのあとの△7五歩を手拍子で同歩と取ってしまったのが失敗でした。8筋に追いやった銀をさばかせてしまい、こちらの桂馬が遊んでしまっています。また後手が同角としたとき次に△4八銀があるのが痛かったです(図4)。△7五歩に対して▲6七金と金を進出させておいて▲7九飛としておけば先手が優勢だったようです(参考図1)。

 図4からずるずると後手ペースになっていきました。図5ではすでに後手勝勢です。手番を握っていて駒得しています。こちらとしては7八の金が遊んでいるのも痛いですね。図5では△8四角から△4八銀を狙う手や△5八歩△5七歩と叩いておいて△1七角成!で飛車を抜く手などよりどりみどりな局面です。
 図5から後手からの厳しい攻めが続きましたが、勝負手として放った▲6四歩が実って徐々に追い上げることができました。図6の場面ではほぼ互角に戻ったなという認識でした。手が見えなかったため▲5四歩(図6)から▲5三歩と垂らしましたが、これは攻めが遅かったです。図6では▲5四歩ではなく▲7三歩がよかったようです。△7一歩と受けてくれれば後手歩切れとなりますし、△7五飛車には▲6八金から底歩で受けておけば、▲7二歩成を楽しみにすることができます。▲5三歩に対して逆襲を喰らい、参考図2では角と龍に睨まれて先手玉は風前の灯火といって感じです。ここで▲6九歩が将棋ソフト推奨の参考となる一手です。龍の効きをそらすことで攻めを遅らせることができます。歩をもっと上手に使えるようになりたいです。
 図6から粘っているうちに相手の王様にもあやがついてきて図7の場面では後手玉に詰みが生じています。3二の地点で精算してから11手詰めです(参考図8)。精算して詰みそうな気がしたのでよく考えたのですが詰み筋を発見できませんでした。あきらめて図7から▲2八玉と早逃げしたのですが、二度とチャンスは来ずに負けてしましました。

 参考図8では▲2四桂△同玉としてから▲4一角とすればあとは比較的簡単な並べ詰みでした。歩頭に桂馬を捨てる手が見えませんでした・・・。自分の終盤力のなさを実感した対局となりました。詰め将棋や必死問題をしっかり解いて終盤力の強化に努めます。

2020年9月11日金曜日

将棋の振り返り(角交換四間飛車△3三角型 vs エルモ囲い)

 古森先生の「角交換四間飛車の新常識 最強△3三角型」を読んでから、△3三角型の角交換四間飛車が私のエース戦法となりました。今回は△3三角型の角交換四間飛車に対して居飛車が角を交換せずエルモ囲いに組んだ将棋の振り返りをします。△3三角型の角交換四間飛車(図1)に対して先手が▲4六歩からエルモ囲い+4八金2八飛車の形を作ってきました。私は飛車を2筋に振り直し、△3二金型向かい飛車にしました(図2)。図2の局面から△4二角、△3三桂馬、△2一飛車とできれば向かい飛車の理想型だと思いますが△4二角に対して▲4五歩とされる変化が怖かったためあきらめました(将棋ソフトによる検討だと▲4五歩△同歩▲8八角成△同金で互角のようです。しかし金がそっぽに行くので人間的にはやりにくいですよね。角を持っても先手陣には角を打つ隙がないのもつらいです)。

 本譜は図2から△2四歩と仕掛けていきましたが、これは無理筋だったようです。▲同歩△同角▲4五歩に△3三角(図3)から飛車交換をして▲4四歩にじっと△5二銀と引きました。この局面は4筋に拠点を作られたものの手順に王様を固めることができ、△2八飛車からの攻めもあるため互角かなと思っていました。しかし実際は▲2三歩で先手優勢だったようです(参考図1)。▲2三歩に対して△3一角は▲4三歩成から▲1一角成があります。△同金には▲4二飛車が厳しいです。

実戦では▲3五歩から戦線拡大を目指してきましたが、これがやや甘かったようです。私は△2八飛車から反撃を開始します。▲3八銀に対して△3五歩と取り込みました(図4)。△3五歩に代えて△4七歩も有力です。実戦では△4七歩を打つべきかとても考えました。最終的に▲4九金とされると攻めが続かず、次に▲2七歩のふた歩から▲3九金が見えたためやめました。△3五歩▲4五桂馬に対して△3六歩と歩をのばしましたが、これは▲3五飛車が生じるため疑問だったようです(参考図2)。
 先手は▲3四歩から桂馬のさばきを狙いにきました。相手の攻めが怖かったため△4二歩と受けました。4筋に歩を打てなくなるのは痛いですが辛抱することを決断しました。▲3三歩成から桂馬を交換したあと、再度の桂馬打ち(図5)からの▲3四歩に対して△4一桂馬(図6)で相手の攻めが切れて少し良くなったかなと思いました。先手の歩切れがとても大きいです。
 図6から先手は歩損覚悟で▲3三歩成から精算し再度の桂馬打ちから▲3五飛車と暴れてきました。この▲3五飛車が見えておらず少し焦りましたが、△3一金(図7)とひいて桂馬が成られるのを甘受したあと△1三角(図8)と飛車取りにあてながら角を逃げることで切り返し手番を握ることに成功しました。このあとは△4六桂馬からカウンターを決めて勝つことができました。
 仕掛けが無理筋だったことは反省点ですが、うまく相手の攻撃を受けてカウンターをすることができたと思います。相手の方とは過去3戦全敗だったので勝つことができて嬉しかったです。自分の成長を実感できた一局でした。

2020年9月10日木曜日

将棋ウォーズ(相振り飛車:三間飛車+矢倉 vs 向かい飛車+金無双)

 将棋ウォーズの振り返りをしていきます。先手三間飛車 vs 後手向かい飛車の相振り飛車となりました。私が後手番です。先手は矢倉(片矢倉)、私は金無双を選択しました。


 先手に本矢倉に組み替えられると囲いの差が出てくると思い、金無双を完成させる前に△4五歩から積極的に仕掛けて一歩を手持ちにしました。その後またしばらく駒組みが続き、相手も飛車先の歩を切ってきました。飛車先の歩を交換したあと、2段目か4段目に引くと思ったら一つだけ引かれました。この一歩だけ引く手はいつも読みから抜けてしまいます。次に▲4五歩とされると駒損が確定してしまうため、後手が忙しくなりました。



 私は△1五歩と仕掛けていきました。本譜は先手同歩としましたが、手抜いて▲4五歩も考えられたと思います。その場合は△2六歩から角銀交換に持ち込もうと思っていました(参考図1)。角銀交換のあと飛車を引いた局面では、後手は駒損で攻めも続きそうにないので先手よしだと思っていました。しかし将棋ソフトによる検討だと後手が少し良いようです。1筋からの端攻めが残っているので後手の攻めはつながるということでしょうか。正直わかりません。有識者の方、ご教授ください。
 △1五歩から2筋の歩も突き捨てたあと、△2五歩と「合わせの歩」をうちました。先手同歩なら同飛車から飛車をさばく狙いです参考図2。この局面は銀取りの先手になっていて、△6九飛車などの厳しい攻めもあるため優勢だと思っていました。仮に▲2八銀と引かれたあと攻めがもたついても、角の効きによって歩で2五の桂馬を取りにいけないことも大きなポイントです。
 実戦では先手は同歩ではなく▲4五歩と角にはたらきかけてきました。ここで△2六角から角銀交換を行いました。駒損ですが、2筋に大きな拠点ができました。先手は△2七歩成は許せないので、▲2八歩と受けてきました。この局面、2筋の拠点が大きく駒損ながら後手よしと感じていました。しかしぐずぐずしていると駒損が響いて流れは先手にいってしまいます。なんとか攻めを継続しなければなりませんが、その手段がわかりませんでした。最初に△2七銀と叩きこむ手を考えました。しかし、▲4九玉と逃げられると飛車先が重く、攻めが遅い気がしてやめました(将棋ソフトの検討によると、これでもよかったようです。先手からの早い攻めがないため、重く遅い攻めでもOKということでしょうか。)。

 本譜は△2五飛車と浮き、△4五銀から飛車と銀のさばきを狙いましたが、これは悪手でした。▲6五歩がぴったりで、さばきを防ぎつつ3三の桂馬取りになっていてこれで困ってしまいました。本譜はここから形勢が先手に傾いていきました。
 ▲2八歩と受けられた場面では△1八歩がありました参考図3。これが1筋の歩の突き捨てをいかした好手で、同香に対してそこで△2七銀とすれば▲4九玉のときに△1八銀成があります。△1八歩に対して▲6五歩が気になりますが、△1九歩成▲3三角成にじっと△1二飛車としておけば後手優勢のようです。後手には△2九とや△3一香などの楽しみがあります。攻めを継続する歩の叩き、とても勉強になりました。今後は使えるようにしたいです。


丹沢山を登る

 先日神奈川県にある丹沢山に登りました.丹沢山地は東京からのアクセスがよいのが魅力的ですね.今回はオーソドックスに大倉から塔ノ岳を経由するルートを選びました.大倉までは 小田急電鉄小田原線の 渋沢駅からバスで15分程度です.小田急電鉄に乗っていると動きやすい服装で大きめのリュック...